hiroaki-htn's blog (ブログ名称思案中)

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ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか

 

ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか
 

 

なかなか目を引くタイトルだったので、買ってみました。

簡単に言ってしまえば、SNSを初めとした昨今のネット文化の違和感や気味の悪さを解説、考察している本です。「なぜネットで24時間自分をさらし続けるのか?」とか、「なぜネット世論は極論に走るのか?」などなど。「増加するネタ消費」など、耳に痛い話も結構ありました。一発ネタな商品を買って、SNSのネタにすること、割と良くありますので……。

 

ネットなんか四六時中触れているものですから、ところどころ不気味さを感じたとしても、その場の考えで終わってしまいますが、多少のこじつけがあるものの、こうして一冊の本にまとめてられると、本当に妙な世界になっているなーと改めて感じるますよ。

とくに学生がLINEなどでネット依存になっている話などを読むと、自分が学生の頃にそういうのが本当になくて良かったと思います。自分の頃はmixiくらいしかなかったですしね。


個人的にこの本で自分が最も同意したのが、ツイッターやLINEのような短文でやり取りするツールの普及でネットが短文化しているとの指摘。つんく♂の記事を引用して書かれていましたが、とにかく感想を書く人が減って、「○○を買った」など事実のみを伝える人が増えた、とのこと。

ゲームを遊んだり、面白い本を読んだりしたら、この作品はどういう評価が得られているんだろとか他の人の感想も読んでみたいと思って、ググってみてもそういう感想ってあんまりヒットしなくなったんですよね。Amazonレビュー機能が辛うじて機能しているのでそこでは読めますが、それ以外となるとブログが数個ヒットするだけ。あとはまとめブログみたいなのや、ツイッターなんかでチョロっと「面白かった」などの短文で書かれているくらい。
面白いものに出会ったら、どこが面白いと感じたのか、他の人の意見も見たくなるんですが、そういうのって本当に減ったなと体感で思うところです。


新書にありがちな刺激的なタイトルの本ですが、昨今のネット事情を解説している面白い本ではありました。

あと、そうそう、冒頭で著者がツイッターについて下記のような愚痴をこぼしていたのが、ちょっとクスっときました。冷静に考えれば本当にその通りなんだよね。

いったいツイッターって何のためにあるのだろう。私はどうして、ネタとも宣伝とも精神科医としてのお役立ち情報ともつかないものを発信し続ければならないのか。